「マドレーヌは紅茶に浸す」
平成30年1月
マルセル・プルースト「失われた時を求めて 第1巻」(ページ数は、岩波文庫第13刷版)
「スワン家のほうへ」は、大長編の第1巻で、その後に展開されるストーリーの設定や伏線という面が強い。
(だから、人物がたくさん出てくる割にはあまり交流がなく、ストーリーが大きく進む感じがない。ちょっと退屈?)
有名なマドレーヌをひと口食べた時の身の内に沸き起こった歓喜についての内省つまりマドレーヌの心地よい甘さが得も言われぬ快感を生み出すが、
それは視覚と結びついているという考察は、あらためて本作を読むとなかなか深みがある。「どう解釈してよいかわからない」「証拠はない」などと言いながら、
味覚が視覚と深く関連しているという説明は最後の部分において大きな飛躍があるのだが、プルーストの文章を読んでいくと納得させられてしまう。
iという文字は赤を想起させる、というのも本作にも出てくるが、もともとは詩人のランボーなども言っていたことらしい。
こういうのを「共感覚」というのだそうです。
参加者からは、今読んでも斬新なスタイル、音楽がいっぱい出てくるのが好ましかった、などの意見が出ました。
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